2018年3月28日水曜日

パッヘルベルのカノン


このたび「名曲アルバム+(プラス)」から
「パッヘルベルのカノン」の
「カノン構造を視覚化する」
というお題を頂き映像を作りました。

ご覧頂けばわかるように
作ったつもりですが、
予習・復習するとより
楽しめるのではという思いから
簡単な解説ページを作ります。


「カノン」について

カノンとは


“複数の声部が同じ旋律を異なる時点から
それぞれ開始して演奏する様式の曲”
(wikipediaより)

かんたんに言うと、


"同じメロディーが少しずつずれて
重なっていく音楽のこと。
わかりやすい例としては
「かえるのがっしょう」など輪唱も
カノンの一種"

です。

カノンのなかでも
パッヘルベルのカノンは、
3つの声部が全く同じ旋律を追唱する
最もわかりやすいカノンと言えます。







-


(楽譜:同じフレーズがずれながら進む)

像化にあたって

以下のようなルールに基づいて作っています。


2小節ずつおくれて同じ旋律をたどる
3つのバイオリンを
3つの立方体の動きによって表現する。




この曲は4小節を1単位として
その音形(音の高さや長さ)が変化する。
この4小節を「1ステージ」と捉える。


2小節の通奏低音(伴奏)+
「4小節×10ステージ」の合計42小節
(※2)




各ステージの特徴

以下、10ある各ステージの特徴です。
パッヘルベルは明確な意図を持って
音の形を変えていると思われます。

「音の長さ/半音ごとの高さを表したMIDI譜」と
「各ステージ画像」の比較です。

(1)四分音符:下降する音形を階段として







 

 (2)八分音符:(1)の半分の長さ、2倍の速さで上
-










 (3)十六分音符:(1)の四分の一の長さ、4倍速さ
 














 (4)ロングトーン:氷の上をすべる。音が途切れる箇所はジャンプ

 









 (5)最も有名なフレーズ:音の動きが最も多い箇所






 





 




(6)間断:音符と休符の繰り返し/前後は交互に発音



 













(7)セパレート:上下に分かれるフレーズ/2ルートを交互に渡る















(8)繰り返し/同じ音が続く/上下動の少ない梯子状の道









 



(9)セパレート2:(7)に似た音形/二つに分かれ滑るように進む
-







 

 


(10) ロングトーン2:(4)に似た音形/ウォータースライダー











 



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音楽について

3つのまったく旋律、ということを
認識しやすくするために
録音した1つの演奏を
コピー&ペーストし、
音の位置を右、中央、左に完全に分ける
という通常とらない手法で
ミキシングしていただきました。
「カノン原理主義MIX」です。



先行事例について

カノンの視覚化は
ノーマン・マクラレンの
「カノン」(1964年)
がマスターピースとして存在します。

ピタゴラスイッチ「アルゴリズム体操」
も影響下にあります。
今回、立方体を使っているのは
以下リンク(39秒から)部分のオマージュです。

Norman Mcraren「Canon」
「名曲アルバム+(プラス)」について

以下公式サイトから引用です。


クラシックやポップスなど、
世界の名曲をゆかりの地の風景映像に乗せて
5分間でお送りする「名曲アルバム」。
1976年に始まり40年以上つづくこの番組が、
「名曲アルバム+(プラス)」として
新たな映像・音楽体験を提供します。
名曲を独自の解釈と手法で映像化するのは
新進気鋭のクリエイターたち。
CGやアニメーションを駆使した
映像表現で名曲の世界を描き出します。
放送日程


330日(金)[総合]前1:301:45
木曜深夜

以上、誰でも知っている「名曲」をあらたに見直すことが
できたら幸いです。

おわり